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Global Summit of Women2013 レポート②

2013年6月9日

2日目の朝食会はジャパンデリゲーションの皆さんと。今回は総勢26人の日本人女性リーダーたちです。代表で今回のサミットスピーカーでもある、内永さんを囲んで。中には大学生の団体さんもいらっしゃった。唯一無二の経験を学生にも経験してもらおうと決断し引率してきた先生にはみなその勇敢な行為に拍手喝采だった。
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そしてお待ちかねのEconomic Forecast 。昨今話題になっているアジアのニューマーケットと女性経済の動向がとてもわかりやすく伝えられた。IBMのMarilynJohnson氏のモデレーターがこれまた秀逸で、クレバーでユーモラスなファシリテーション。世界のリーダーかくありなんと惚れてしまうような所作であった。隣の席でご一緒させていただいたGEWEL代表の藤井さんから、今年のスピーカーはCredit SuisseやNielsenという金融や深い分析に強い専門のバイスプレジデント女性たちだからこそより鋭い切り込みで含蓄があった、と教えていただいた。
一部だけ出すとこんなことが話された。
・日本のGDPは2009年までは2位。けれど中国に抜かれて2015年には4位にランクダウン。
・ジェンダーギャップ指数の差が縮まれば、2020年の時点で日本のGDPは8%も上がる!
・女性は全世界の資産の27%を握っている。これは2014年までに8%ずつ増加している。
少しショックだったのが、グローイングマーケットとは逆の、悲観視数では日本が4位であったこと。(1位はアメリカ)どうしようもない現実を目のあたりにして、徹底的なマインドセットと変革的な一人ひとりの行動の必要性を感じたのは言うまでもない。
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そして続いては、私が最も興を感じたセッション、Quotas,Targets,vs Voluntary Initiatives のデベートで、これは「クオーター制度など数値目標を掲げるのがよいか、それとも自発的な動きに任せるほうがよいのか」という議論。日本でも2020年に30%の女性リーダーを、という成長戦略が目立ちはじめている。日経新聞では連日の女性活躍ニュースがズラリと並び、女性管理職数値を明確にゴール化した企業も急増している。そんな背景もあり、まさに我が国が喫緊に直面している課題でもあったので、より当事者意識強く話しにのめりこんでしまった。
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ヨーロッパを中心にクオーター制度導入が加速している。そしてこのグラフにあるように、フランスの女性役員比率の急上昇には目を見張るものがある。
このセッションではこのような議論が交わされた。(一部のみ)
・フランスはクオーター制度(2010年導入)によって確実な成果を出した。女性役員比率2004年7.2%、2009年11.2%、2012年25.1%
・クオーター制度を取り入れた国の女性役員比率は18.9%
・日本の女性役員増員比率は最低、0.7%⇒3.1% 2004~2012
・ブラジルもクオーター制度を導入検討(議会に提出されたレベル)
賛成派としては「デッドラインを決めて」「数値目標に向かって実行する」ことが、確実に近道である、という主張。クオーター制度がそのまま日本に当てはまるかは別物だと思うが、少なくとも企業における目標値の設定や上場企業における開示は今の時期だからこそ功を奏すると私は信じている。だって、サミット主催のIreneが会場にてシャウトしたように、「ボトムアップの施策だと、私たちはもう待てないのよ!」
私も女性営業活躍推進を創業時からスタートしているが、お堅い男性担当者からはことごとく一蹴された日々が毎日続いたのでよくわかる。経営戦略としての女性活躍を「トップダウン」で推進することが必要と主張する声に、思わずウンウン。
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その他のセッションにおいて、女性が成功するKFSは?との質問に、女性リーダーたちはこのように答えていたのが印象的であった。
・大志を持つ。ビジョンを描き、大局的な視野でのぞむ。
・周囲に自分よりもはるかに才能がある人に囲まれても、しり込みするな。難しく考えすぎない。
・ボスにならなくていい。もっと易しく考える。
・誠実さを持つ。
終始とにかく圧倒される熱気と推進力に、本来の「女性の凄さ」を目のあたりにした気分だった。私も日本で女性に囲まれた毎日を送っているが、さすがに今回のグローバルパワーは端的に言い表せないくらい「凄かった」!
最後のレポート③では、このサミットを通じての所感をまとめたいと思う。

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