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雪の西穂高岳へ登ってきました(4月)

2015年4月29日

今期より始めた雪山登山、順調に練習進んでいます。ちょっと前の話になりますが、4月は赤岳に続き、雪の西穂山頂へ再チャレンジ。今の私ひとりでは行けない、それなりの経験や技術、体力を保有する者だけが許される(?)道で、指導してもらっている花谷さんと一緒ならではの贅沢コースでした。
山日和に相応しい、濁りのない空気に浸され、北アルプスの山々(穂高~槍ヶ岳まで眺望できた)を拝む幸せ。澄み切った青空の元、新穂高ロープレウェイ駅を降りて行ってきます!
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重いアイゼン歩行も、ちょっとは慣れてきたからしら・・・。傾斜や雪のコンディションに応じてステップも変わるので、とにかく練習練習。
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あっという間に、西穂山荘へ到着。うわ~と歓声を上げたくなる清々しさ☆
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まだ時間に余裕があったので、明日向かう西穂手前の丸山までお散歩です。遠くに望む西穂高岳へ向かうんだと思うと、逸る気持ちを抑えきれません。珍しいほどの晴天、真っ白な雪上では、急かされる都会の雑念?などすべて消え去ります(笑)
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地上2385mに佇む山小屋から眺望する日の入りに吸い込まれるように、シャッターを切りました。冷却された気体に覆われながら、ダイナミックな幻想を目に焼き付けます。
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翌日は日の出前に出発です。ひたすら、急峻な雪の斜面を登りつづけました。真っ白な乗鞍岳が遠くに浮かぶ、息を呑むような絶景をバックに。そしていつからか、前穂高、明神岳の奥から朝日が差し込み、見惚れるほどの彩光が山肌を照らします。
なんて、幸せなんでしょ!
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いつの間にか、独標に到着。しかし、これからが本番です。登山客は一気にいなくなり、体力、技術、経験が必須のやせ尾根続きのアップダウンコースへ突入。これぞ醍醐味!と待ってました~という感じで気合も十分☆
ここからは稜線を辿るためゴォ~~と、吹き飛ばされそうな強風に晒されます。昔の私だったら、この環境自体に尻込みしていたでしょうね・・。
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山における技術も大事ですが、それよりも山に向き合う考え方をしっかり教えてくれる花谷さん。今回もずっと話は尽きませんでした。ビジネスの世界では、「自分の限界を超える経験をすると、一皮むけ成長が待っている」、と教わってきました。しかし、山の場合はまったく別物。天候やコンディションが悪いときは、「勇気ある撤退」なんて真逆で、「逃げる」が正解だとか。無理をしてツッコんだら、山の場合は死に至ります。
得に山上の天気は急変するため、慎重すぎるほどのリスク管理は当然です。私にとっては、へ~っと、学ぶことが多く目から鱗のオンパレード。
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アイゼンでは歩きにくい岩場をアップダウンして、このような急登の連続。息上がりながらも、次の一歩はどこに足を置こうか、滑落せぬよう丁寧に踏み込みます。
予想通り、雨雲が私たちを待たずに、アルプス山頂を容赦なく覆い尽くし始めました。このままだと天気は急に崩れ、吹雪の可能性もあるとのこと。急がねば!けれど、私の体力ではこれ以上スピードアップできない!(焦)後ろを振返ると、急すぎてコワイ!
それまで好調ペースで登ってきたのに、最後にペースダウン。ここは反省でした。
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そしてついに、西穂高!今回も頂きへの道を許していただいたことに、感謝です。
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見渡すと、ご褒美と言わんばかりのパノラマ絶景。ここに来ると、今までの疲れなんて忘れちゃうのですよね。
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北アルプスならではの、切り立った穂高連邦。西穂この先は、プロ級の人だけが許される、アルプス一の難所コースだそうです。伝説のジャンダルム、ロバの耳、そして奥穂高がはっきりと。
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登山は、頂上に立つのがゴールではなく、安全な場所に生きて怪我なく帰ってくることが第一です。特に急坂の下山は、消耗された体力の中、気を緩むと100m下へ滑落・・・、という惨事になりかねません。だから、慎重に。天候が崩れる前に急がねば、という気も焦って体力使い果たし、休憩中はヘタレ状態の私に。ああ、情けない・・・(笑)
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最後の気の緩みは反省でしたが、憧れの西穂高へも行けたし、バリエーションに富んだアイゼン歩行も経験できて、考え方のインプット多く、とっても楽しい登山行脚でした。
帰りは信州の隠れ家、わたなべという蕎麦屋さんにて栄養補給。ここは知る人ぞ知る名店だそうです。そのコシといい、透明感といい、食べごたえたっぷりでした。
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