メインビジュアル

組織を名乗るということはそのブランドを背負っているということ

2013年6月21日

「あなたは会社の代表です。だから、会社の外へ足を踏み出したときでも、その行動は気を付けるように。」
これはよく企業の新人研修の場で教えられる訓示である。これは対外的に人と多く接する営業職であっても、技術職であっても、内勤の事務職であっても皆同じ。その会社を名乗るということは、同時にそのブランドを背負い、ブランドの維持および品質向上に努める責任も持つということなのです。
例えばよく気の利く、印象の良い女性営業がいたとする。彼女はお客様より気に入られ、お客様からはいつも口癖のように言われていた。「Aさんは本当に気持ちの良い担当だ。Aさんのような優秀な人が育つB社もまた、凄いよなぁ」。この場合、Aさんが直接顧客へ提供した価値が評価されるのはもちろん、「Aさんのような優秀社員がいるB社もまた、素晴らしい」という派生価値。さらに「B社が良いなら、その取引先もまた良い」という連鎖も生れてくる。そのような意味では、彼女はその会社のブランド価値向上のために多大に貢献したことになる。
しかしその“掟”を知らずに、えらく叱られた経験をしたことがある。これは独立したての頃のエピソード。比較的服装も自由な環境で育った私にとって、起業後も「ジーンズ&ジャケット」姿で会社へ向かうのは“自分にとっては”普通のことであった。しかしある日、よくご指導してくださった大先輩より
「会社にジーンズで来るとは!失礼に当たるぞ」
当時青二才(今もだが)であった自分にとって、即頭によぎったことは小さな反論だ。「だって、私らしくいられるファッションこそが、働くモチベーションにも繋がるし。それに、このジーンズとジャケットの組み合わせだって、女性誌に出てくるようなオシャレな組み合わせなのにな・・・」
けれどもよく考えて、冒頭で説明したことを自分に置き換えてみた。
「あなたは会社の代表です。だから、あなたの身なり、行動、発言はその会社の信用価値に影響を与えるのです」
「私らしく働ける服装」も、ファッションも、実はビジネスの目的には当てはまらない。本当のマナーとは、「相手を思いやる気持ち」であり、その組織の代表として直接の顧客のみならず、社内関係者、取引先、対外的な人すべてに影響を与えてしまう。それを独立した無知の私にとっては盲点になっており、叱ってくださった大先輩にも少ならず知人という繋がりで迷惑をあたえてしまう可能性だって出てくるのである。つまり私は、その組織のブランド価値を下げさせてしまう行為をしてしまったことになる。
このブログをお読みくださっている賢者の皆様にとっては、こんなこと今さら、と呆れてしまわれているかもしれない。確かに、基本中の基本である。
今回のブログでは何が言いたいかというと、私たちが所属している会社、サークル、ボランティア団体など、どんな団体でさえ名乗り出ている以上、私たちは対外的には「その団体の代表」であり、同時に社会的な責任も自然に課されているということです。
その「ブランド」を背負っているということ。
私たちの何気ない行動ひとつで、その組織のブランド価値を上げることもあれば、下げる可能性もある。私たちの行動の向こうには、数多くの関係人、応援者がいるわけで、たった一人の行動が周囲も同等に見られてしまうという可能性も否めない。その「ブランドを背負う」ということは、所属する組織のみならず組織の取引先、利害関係者にも影響を及ぼすのだ。
いま女性の活躍が沸く世の中、だからこそ女性も「見られている」意識を持って行動することが大事ですね。
●今週の太田●
朝早くから動き回った1週間だったので、夜にはベッドに潜って1分で眠れるほどでした。エネルギーレベルの高い皆様とご一緒でき、頭の回転が半端ない皆様にのせられて(?)、普段より時速30kmくらい早口になった自分がいました(笑)
本当はブログをもっと更新したいところなのだけど、筆不精の怠け者の私(泣)。なのに世の中には、私なんかよりも遥かに忙しいのに、ブログをマメに更新できる方も大勢いるわけで。本当に尊敬しきりです。
 

戻る