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思春期

2014年1月12日

実家に帰ると、兄夫婦が遊びに来ておりました。
親戚に会うたびに「大きくなったねー」と子供の成長には驚くばかり。そういえば同じことを我が息子にも言われていたなと思い出します。
姪っ子がちょうど思春期らしく、学校の先生のことを嘆いでおりました。大人から見ると、子供の言い方は時に「残酷」なものだから、その言い方には気を付けなさいと注意をすることがあります。
そしてこの日も、同じことが起こっておりました。大人は諭したものの、うちの子供だけは「何だかわかるなあ」と笑いながら口にしてました。
思春期。そういえば、うちにもあったな、とふと思い出します。
今でこそ落ち着いた息子ですが、思春期の頃は何を言っても大声で口答えするし、祖父祖母までうろたえるような反抗が続くと、仕事でくたくたに帰宅した私もやるせない気持ちでいっぱいになりました。
良かれと思ってしたことが癪に障ったのでしょうか、逆効果に終わったことも一度や二度ではありません。そのたびに、苦しみ、子育てがこんなにも労を取るのだと理不尽な現実に幾度となく辟易し、涙した夜は無数にありました。しかし今から思えば、私たち大人よりも子供のほうが一番苦しんでいたのだと思います。
そして思春期は永遠ではありませんでした。
あれだけ反抗していたのが嘘のように落ち着くようになりました。彼は「あの時は反抗期だったからね」、と笑いながら当時を振り返るまでに。
つい先日、夜遅くの電車を一緒に乗って帰宅しようとしていた時のこと。彼はしきりに私に「お母さん、お願いだから女性専用車両に乗ってよ」と促します。いいじゃんたまには一緒に帰ろうよ、と反対する私に、学生服の彼は強く私を諭しました。
「この時間だとお酒を飲んでいる人も多いから、女性専用車両のほうが安心だから」
子供を持つ親なら、こんな言葉をかけられると泣かない人はいないと思います・・・。仕事ばかりしてきた自分への罪悪感とは裏腹に、この日ほど息子がたくましく見えた時はありませんでした。
思春期から数年。今では感動の涙のほうが多いかもしれません。
と何だかのろけ話になってしまい恐縮ですが、子育てから学ぶところは多すぎます。

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