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国際女性会議「WAW!2017」2日目レポート

2017年11月6日

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【WAW!2017】、2日目です。(初日レポートはこちら
この日は、女性活躍に関する課題を各テーブルごとに議論する、ハイラウンドテーブル登壇でした。
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私の担当テーブルのテーマは「無償労働の再分配=How to redistribute the unpaid work」です。
今回、WAW!の基盤となるSDGs(持続可能な開発目標)の「目標5」では、女性が多くを担うケアワークを認識し、評価することも挙げられています。2020年までに男女間のケアワークの公正な分配を促進することが「ジェンダーに配慮した経済環境のためのG7ロードマップ」(2017年G7タオルミーナ・サミットにて:http://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/ec/page4_003024.html)でも明記されました。
無償労働とは、賃金を伴わない労働で、主にケアワークといわれる育児・家事、介護等の労働(無償労働には他にもPTAなど地域活動も含む)です。そのケアワークの多くは現状女性が担っているという状態で(※)、それらをどう「家庭内」や「家庭と社会」で再分配していくか、という議論です。
※日本においては、6歳未満の子供を持つ男女の週平均1日あたりの家事育児関連時間は、女性が7時間34分であるのに対し、男性は1時間23分、欧米諸国と比較して非常に短い(平成28年調べ)。
ここでは3つのR、つまり①recognize(無償労働=アンペイドワーク)の現状を認識すること、②reduce(軽減すること)、③redistribution(家庭内もしくは家庭と社会で再分配していくこと)というフレームが挙げられました。家庭そのものも多様化する中、エビデンスを持って可視化すること。さらにこの再分配は社会investmentの枠組みで捉えることで、意識変革と具体的なアクション(政策、法整備含む)に繋げよう、というアイディアを議論しました。
今回、営業部女子課でも地方の生の声を集約した「ミニWAW!」を行いましたが、そこで出た意見にも「家事育児は女性がやるものだと当たり前と思っていた」という育児世代の女性の声も出ていました。無償労働そのものが「課題」として認識できていない現実も浮き彫りにされたのです。(ミニWAW!についてはこちら
政府はH34までに女性就業率80%を実現する目標を掲げています。
女性による経済活動への参画を促進するために、この「無償労働の再分配」という視点がテーブルに上がったことは意義深いと思います。絶対に無視できない論点です。
「ミニWAW!」も多くの方から「良かった!」とお褒め頂き、無事にお届けできたこと、嬉しく思います。ご協力頂きました皆様、本当にありがとうございます!
同時に、何よりも営業部女子課でも、この議題を現場で話し合い、問題意識を持って声を届けられたことが何よりも貴重な経験でした。上記にあるように、「問題を認識する」ことから始まりますから。
モデレーターである大崎麻子さん(関西学院大学総合政策学部客員教授)の素晴らしいリードがあり、各パネリストの質の高い意見を聞くことができ、本当に学び多きディスカッションでした!
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各テーブルで出た意見は、翌日に「WAW!東京宣言」としてアクションに結びつきました。実は、この持続的活動はアドバイザーズ会合で幾度となく皆で確認し合った内容でもありました。
★「WAW!2017東京宣言」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_005227.html
★当日のハイラウンドテーブルの様子は、一緒に登壇した読売新聞の榊原さんにて記事化頂きました。
こちら
WAW!2017、翌日がいよいよ最終日です!
★2日目の様子、外務省サイトにアップされています。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press3_000336.html

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