営業部女子課が「ブランド」と呼ばれる日を夢見て
2014年3月16日
「太田さん、世の中には立派なミッションやビジョンがあるのに、なぜか“ブラック企業”と呼ばれてしまう会社がある。例えば、X社(某有名企業)とか。それはどうしてだと思う?」
「・・・・・・?」
「それは、“ブランド”があるか、ないかなんだよ!」
初めて「ブランド」について教えてくれたのは、何を隠そう、私が尊敬してやまぬ大先輩であり、元スターバックスCEOでベストセラー『ミッション』の著者でもある、岩田松雄さんでした。久々に御目にかかった岩田さんからはもう、心が震えるような教えや体験をご教示いただき、「ブランド」という言葉を耳にしたときの衝撃は今でも脳内にオートリピートするほどです。
「ブランド」と聞いて、皆さんはどんなイメージを抱くものでしょうか?
スターバックスコーヒー、ルイヴィトン・・・など、どこか敷居の高いものを想像するかもしれないし、はたまた身近なものではユニクロ、もっとローカルに行けば高知県馬路村のポン酢など、他社との差別化かもしれません。
もしくは、「ブランディング」という言葉が流行ったように、サービスを独自性高いものに置き換えて発信していくカタチを思い浮かべたかもしれません。
いずれにしても、そこには「価値」が存在し、志に支えられた強い軸が滲み出ています。
先日も信頼のおける人と「ブランド」について談義していたときに、固く思ったことは「つよい組織とブランドは固く結びついている」ことでした。「ブランド統一」が必要であると痛感したのです。
だから、今ここで、私が人生をかけて運営している「営業部女子課」を、ブランドに育てていくことを宣言します。
会員制度を設けてから5月で1年なので、5月からを目標に、本気で「ブランド力」を育てていこうと思います。
そう、いつしか営業部女子課が「ブランド」と呼んでいただく日を夢見て。
お蔭様で2009年営業部女子課を創業以来、多くの皆様の想いやサポートに恵まれ、自然と口コミやSNS上でもバズが発生するまでになりました。営業女子の皆さんはかけがえのない仲間と繋がり、それを見た上司や企業の方たちまでもが会社のイントラ等で営業部女子課を紹介してくださいました。
営業部女子課は弱小組織なので予算もなく広告費もかけられませんでしたが、それが奏功してテレビや新聞1面など多くのメディアにも取り上げてくださり、皆様が代ってこのミッションを拡げていただいたのは奇跡のような嬉しさでした。
またこんな嬉しいこともありました。事務局の対応が懇切丁寧だから入会を決めていただいた方もいれば、「いつもNさんにはお世話になりぱなしだから」と手土産を事務局あてに頂くこともありました。このようなことは涙が出るほど運営側も励まされるのです。
また、こんな感嘆する出来事もありました。「営業部女子課がなければ今の私はいません!」と営業部女子課がきっかけで社内1位になった女性もいれば、営業部女子課がきっかけで独立を決めてしまった方もおりました。皆さんの歴史に営業部女子課が切り刻まれたのです。特派員を務めるリーダーたちは「私も自ら因子となって営業女子活躍を盛り上げます!」と営業部女子課の名刺を持って対外活動(まさに、「2枚目の名刺」ですね)をしてくだる勇姿もあり、どれだけ支えられたかわかりません。
いつしか、「女性の営業力をもって日本社会の発展に貢献します!」という小さなミッションから、皆の、そして社会になくてはならぬ組織にどんどん成長していること、一番私が驚いているほどです。
もちろん、楽しい幸せなことばかりではありません。非営利組織にありがちな人的財政的資源不足の問題や、進んでいる企画、そうでない企画など凹凸も激しく、そのたびに自分の力量不足に猛省しています。
けれど、後ろを振り返っているよりも、刻々と状況が変化する世の中で、動き続けなくてはなりません。
だから、そのスピードにも置いて行かれないように、いや、そのスピード以上に、営業部女子課そのものがクオリティ高く、志高く、進み続けなくてはいけないのです。「ブランド」を創り上げ、統一し、そのことこそがこのミッション達成に繋がっていくのだと感じます。
私はいつもいつも365日間、営業部女子課のことを考えています。営業部女子課が大好きで、そこに集まる皆さんが大好きで、「悩みながら来ても希望はある」姿がとても好きで、けれど一方でどうすればミッションを達成できるのか、どうすれば面白くなるのか、どうすれば有限的な資源で効果の最大化を図れるか、いつも悩んでいます。
ミッションの徹底は、本来その企業が生み出す商品やサービスのブランドとして具現化します。だからこそミッションはブランドと表裏一体になっているのですが、純度が高まるにつれ、そこで働く人々の個人的なミッションと結びつき、最終的には、そこで働く人材、働いていた職歴そのものが高い価値を帯びていく。まさにブランド化するのです。
(『ブランド』岩田松雄著・アスコムより引用)
岩田さんの御言葉を借りれば、営業部女子課の理想は、そこに参加するすべての皆様が他にはないエクスペリエンスを味わい、そこにいるリーダー&メンバー皆さんそのものが価値ある営業女子になり、達成女子に生まれ変わっていく・・・。そしてその自らの体験が、「未来の営業女子活躍」を紡ぎ出していく。
そのために、営業部女子課は、本当にこれからだと痛感します。
今まで通り皆様の温かいお力をいただきながら、真のクオリティ高いものに育てあげ、誰よりも責任者である私が大きなビジョンを描き予定調和に終わらぬ展開と努力を繰り広げていきたいと思います。
「女性の営業力をもって日本社会の発展に貢献します」というミッションを叶えるためにも、「ブランド」を創り出す。ワクワクする目標がまた一つ生まれました。
世の中を少しでも良くするために。
<参考>
『ブランド』岩田松雄著 アスコム