人口減少時代には本当の「意思」が問われていく
2013年8月31日
千葉県野田市であった合宿研修から東京に戻り、そのまま睡眠不足のまま夜中の3時に都内を出発。そんな時間に張り切ったのは、当然山行があったからだ。本来であれば北アルプスに強行日帰り登山を進める予定であったが、台風接近中との予報が入り、急遽予定を変更した。山天気にて唯一晴れマークが表示されてあった山梨の百名山・瑞牆山ハイキングへ。
今回は息子と一緒のハイキング行。道中、日頃はゆっくり喋れない今後の進路や最近の受験状況について、じっくり耳を傾けてみた。話の内容、例えばオープンキャンパス(高校生を対象に大学を解放し、その大学に関心をもってもらうイベント)の趣向からセンター試験の科目選択まで、最近の目まぐるしい教育現場の変化には「???」の連続で、時代はここでも確実に変わってきていると目が開かざるを得ない話だった。
(頂上からは八ヶ岳連峰や南アルプス山脈がうっすらと)
2013年6月の日経新聞によると、人口減少社会における18歳人口は現在120万人。30年後には、100万人程度に減少すると言われているそうだ。少子化対策に向けて、今や大学側もサービス業化しつつある。例えば大学側も以前はお見かけしなかったような個性あふれる●●学部というものも散見されるようになったし、5年後には伝統あるセンター試験が廃止され「到達度テスト」というものの導入も検討されているという。
私の時代の大学選びは、「憧れ」「イメージ」「偏差値」「就職率」などもっと単純な要素だけで足り得たと思う。けれど、今は大学側の少子化対策によって受験生にとって選択の幅は急拡大した。しかもその選択は国内大学だけに留まらない。「若者よ、もっと海外へ」と言わんばかりの著名人コラムを見るたびに、高校生たちも余計に興奮し、余計に迷っているようだ。
(風向き次第で、雲上に浮かぶ富士山を見ることができました)
選択の多い時代に素人なりに思うこと。それは少子高齢化・人口減少時代において、むしろ大学よりも子供たちに選択権が託されていることへのパラダイムシフトが進んでいることです。だからこそ、受験生たちが主体的になって「どうしたいのか?」を描き、偏差値や知名度ばかりに引っ張られない「夢」を素直に追いかけていくことが必要なのではないか。より強く、本当の「意思」力を早期のうちから身に着けて発揮し、自分の人生に責任を持てるような生き方が求められているのではないか。大学受験は、その通過点に過ぎません。
これって、会社選びや日々の仕事人としての生き方にも通用するのかもしれない。自分のキャリアは、自分の意思決定の連続である。自分でしか責任を持てないのである。
・・・と偉そうに綴ってしまいましたが、聴けば聴くほど、最近の受験状況は???です。結局、子供を信じて「頑張れ!」と励ますしかない、今日この頃です。