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「女性の営業力を高める」ということ

2018年4月14日

営業部女子課では、通常の理事会や定例ミーティングとは別に「1日合宿」という会合を設けています。幹部メンバーが定期的に集まり、すぐ目の前のことではなく、未来を見据えた大きなビジョンについてブレストする時間です。先週の週末は「AI時代の『営業』ってなんだろう?」という疑問や「営業部女子課の価値とは?」といったテーマについて語り合いました。侃侃諤諤、様々な意見や考えが飛び交いましたが、その中で、私たちがこれから掲げる目標として、ひとつの結論にたどりつきました。
「女性の営業力を高める!」
これこそが今、営業部女子課のやりたいことであり、方針です。
これまで私たちが掲げ、今も大切にしているスローガン「営業女子100万人で輝く社会を!」。
ここには、約53万人と推定される日本の営業女子を、100万人に拡大させたいという思いが込められています。正確に言うと「100万人」という数字そのものよりも、それぐらい「営業力を持つ女性」が、社会にたくさん溢れたらいいな、という理想であり、夢です。
事実、2016年から女性活躍推進法が施行され、社会全体でその機運が高まっています。
例えば、従来は女性の配置が少なかった業種や職種で、女性の採用人数が増えたり、女性の仕事の幅が広がったりしています。女性の管理職を増やそうという動きも加速しています。私が営業部女子課をはじめた2009年当時と比較して、時代は変化してきたと実感します。
一方で、営業部門における女性の活躍に目を移すと、営業の現場の4割近くが、いまだに男性のみの配置であるという報告もあります(2015年「男女共同参画統計研究会」調べ)。営業職はまだまだ、女性の能力が眠っている、発揮されていない職種であるのも確かです。だからこそ私たちは、女性が営業の世界で誇りを抱き、活躍し続けられる社会を目指して、営業部女子課を運営してきたのです。
具体的には、以下のような点を意識して活動してきました。
1:営業女子そのものの数を増やす
2:営業女子が、仕事を辞めずに続けられる社会をつくる
3:営業力を持つ女子を増やす
中でも、3の「営業力を持つ女子を増やす」ことは、重視しています。
「営業女子」というと、どうしても「今、営業担当として予算を持ち、顧客活動に励む人」つまり「純粋な営業担当の女性」という狭義でとらえられがちです。
けれども私たちは、もっと広い意味で、多くの人にメッセージを届けたいと考えました。ですから、イベントやセミナーで「私、営業女子ではないんですが、入っていいですか?」というお問合せを頂いた時は、大歓迎してきました。
しかし、今回の「1日合宿」で、今更ながら、それだけでは足りない、私たちが本当に目指すのは、その先にあると気づいたのです。時代が変化してきたからこそ、もっと大きな目標を掲げなければならないのです。私たちがやらなければならないのは、単に「営業女子や、営業力を持つ女子の人数を増やすこと」ではありません。
日本の女性の営業力を高めること。ひいては、日本全体の「営業力の底上げ」です。
私たちは「営業力」を、単に「モノを売る力」だとは考えていません。
営業力はもっと、普遍的なスキルです。
相手に価値を提供し、相手の課題を共に発見、解決していく力。
それは営業職にとどまらず、どんなビジネスにも共通する力であり、ビジネスを離れても価値を発揮するはずです。
女性の営業力が高まれば、以下のような効果が期待できます。(あくまでも主観です)
組織……業績向上、競合優位性の確立、社内活性化、ワークエンゲイジメントなど
顧客……高い価値提供、自社または自分だけでは解決できない課題を発見し解決できる、など
個人(本人)……幸福感の増大、生きがいや働きがいの増幅、感謝される歓び、など
学生の皆さんや、営業職を経験したことがない方々の前で「営業の仕事」について講演する機会が多くありますが、多くの人が営業という仕事に対して「頭を深々と下げて、お客様に購入をお願いする」といった、ステレオタイプの古いイメージを持っていることに驚かされます。
経験者であればわかるのですが、実際は全然違うのです。
「女性の営業力を高める」ために、多くの女性に営業という仕事の尊さを知ってもらい、営業力を上げるための機会を提供して、キャリアを支援していきたいと思っています。
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