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モヤモヤするとき、「何か新しいことやらなくちゃ」だけが、人生ではない。

2020年1月18日

※本記事は2020年1月18日当時の、日経xwoman Terraceアンバサダーブログに投稿された内容です。
 日経xwoman Terrace(アンバサダーブログ)のサービス終了(2025年6月末予定)に伴い移転された内容です。

2020年。新しい年の始まりには「今年の抱負」「新年の目標」といった言葉を聞くことが多い。
書店に行けば、1年の展望や目標設定などについて書かれたビジネス雑誌が並んでいる。

確かに「ありたい姿」や「目標」があれば、人はそこに向かって頑張れると思う。
しかし、そこに向かって具体的に行動することが難しいことも、時にはある。
あるいは「こうやって頑張っていこう」と目標を掲げて動き出しても、予想外の出来事に直面し、立ち止まるしかないこともある。
得体の知れない「モヤモヤ」に襲われて、言葉では言い表せない不安が立ち込め、未来が見えにくくなってしまうのだ。

かくいう私自身も、そんなもやもやに包まれることが、しょっちゅうある。
特に、仕事や人生の転機や節目、一つのできごとや仕事が終わるときなど、いわゆる「トランジション」でそれを感じることが多い。
そんなときに、悩む私を支えてくれるのは、この言葉だ。

「終わりは何かのはじまり」

これは「トランジション理論」で著名なWilliam Bridgesが提唱したものだ。
人生の節目や転機を段階に分け、「終焉(何かが終わる時期)」→「中立圏(迷いや混乱の時期)」→「開始(何かが始まる時期)」と表現した。
この考え方は、わたしたちが人生の「もやもや」をどう乗り越えていくか? のヒントを与えてくれる。

悩まない人生なんてありえない。長い人生だもの。
私たちはつい将来ばかり考えてしまい「何か始めなきゃ」と焦りがちだけれど、それよりも、自分が置かれている「今」に向き合うことが重要なんだ。
「もやもや」の渦中にいるときは、空虚や虚無、自分の欠落した部分や劣等感につつまれてしまうけれど、混沌とした時期があるからこそ、様々な考えを統合し、自分の生き方をもう一度定義し、次のステージへの「準備」ができるんだ。

混沌としていても、それを否定せず、楽しむくらいの覚悟があれば、やがて訪れる「始まり」を両手いっぱい迎え入れることができると信じている。

先週末は北岳にて雪山登山。厳冬期、極寒の世界から展望した富士山と日の出は格別でした。

※本記事は2020年1月18日当時の、日経xwoman Terraceアンバサダーブログに投稿された内容です。
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